日々の暮らしに疲れ、人は釣りに出かける。 仕事に疲れ、家庭に疲れ、人付き合いに疲れ、世の中に疲れ、釣りが暫しの休息となるのだ。 しかし、休息であるはずの釣りも、ずっと続けていると疲れてくる。 またもや休息が必要になってしまう。 ウェーダーの紐を緩め、焼肉を頬張り、ワインを飲む。 ようやくお腹もいっぱいになると、最後の悪あがきを試みるが、 結局は釣果もなく、疲れきって家路につくことになる。 そして、明日からの日々の暮らしが、その疲れを癒す休息になるのだ。