そのことが人々を幸せにしたかどうかは別にして

分業が人類に莫大な富の増加をもたらしたことは間違いあるまい。

釣果だけを考えるなら分業は釣りでも有効な手段である。

仮に例の四人組が丸沼に行ったとしよう。

各自ボートを借りてそれぞれが釣りをした場合、

日が暮れる頃に皆が持ち寄る釣果はいつものように三瓶の3匹程度だけであろう。

一人当たり1匹にも満たない。

そこで分業を試みる。

爆笑王はボートを漕ぐ。
(昔、コロッケ屋の娘と井の頭公園でよく逢引をしたのでボート漕ぎは上手い)

火玉小僧はライン結びとルアーの取り替え。
(年齢的に彼はまだ老眼が出ていない)

皆への指示を出しながらも三瓶はキャスティングに専念する。
(彼は何でもできるのだが)

釣銭は獲物の取り込み。
(ちょっと心配だが他に任せられることが無いから仕方がない)

おそらくこの体制でいけば二桁は楽勝だろう。

一人当たり2〜3匹は行き渡る計算だ。


だが、彼らは釣りをしたことになるのだろうか…?

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