その50.大血川編(下)
私は再び大血川に来ています。 表題を「大血川編(下)」としましたが、今日は改めてこの場所を訪れた次第です。 と言いますのも、前回の釣行が終わってしばらく経ってからのこと、 私宛に(社)ヤマメ連合組合からの招待状が届いたからです。 文面では、『山女旅』が50回目を迎えるのを機に、業界への私の長年の貢献を讃え、 表彰式を催してくれるとのことでした。 私は側道沿いに前回より上流の地点まで歩いてから川に降り立ちました。 |
開始時刻が迫っていたので、とりあえず軽く一匹だけ釣り上げることとし、 会場である最上流部へと急ぎました。 |
けっこう苦労しながら歩いていくと、ようやく会場が見えてきました。 予想よりはるかに立派な会場です。 |
私は胸にリボンを付けてもらい、舞台正面の主賓席に着席しました。 雛壇の背後に立てられた「濡岩蛇髭枯葉文様」の屏風が荘厳さを醸し出し、 今回の式典の格式の高さを表しています。 |
いよいよ「ヤ連組」の理事たちによる祝辞が始まりました。 一番手の登壇です。 彼女には皆さんも見覚えがあるでしょう。 |
原種山女:AS種(23cm) |
続いて二番手です。 彼女も「ヤ連組」の理事だったんですね。 |
原種山女:AH種(23cm) |
三番手、四番手・・・と祝辞は続いていきます。 ここからはもう見かけたことのない顔ぶれで、「ヤ連組」の層の厚さがうかがえます。 |
原種山女:KR種(24cm) |
原種山女:KS種(25cm) |
原種山女:AS種(25cm) |
そしていよいよ式典は表彰状の授与へと移ります。 プレゼンターとして登場したのは「ヤ連組」の常務理事です。 噂には聞いていましたが、なんとアジアンなビューティなのでしょう! 私はだんだん緊張してきました。 名前が呼ばれて、私は壇上に登りました。 常務理事がその美しい声音で表彰状を読み上げ始めました。 が、極度の緊張で私の耳にはもう言葉として聞こえません。 身体は強ばり、頭の中は真っ白です。 私は何処にいて何をしているのかよく分からなくなってきました。 常務理事が私に何やら白いものを差し出すのがかろうじて視野に入りました。 思わず私は二歩三歩と後ずさりをしました。 そして私は・・・ 私は・・・・・・ 内ポケットから愛用のルアーを取り出し、常務理事めがけて投げ付けたのでした! |
原種山女:CJ種(26cm) 080927 |