その39.思川編


晩秋の思川。
振り返れば、ヤマメたちのお蔭で今年も随分と楽しい思いをさせてもらったものだ。
ある時は急な流れの中で、またある時は鬱々とした澱みの中で、僕たちは出会った。
暫らくの間、彼女に会うことはないだろう。
いや、もしかしたらもう永遠に会えないのかもしれない。
それはそれでいい。
『たそがれ迫る川のほとり
君と別れしわが身ひとり
倒れ死すべき立て札と
ならびて立てる心はいかに』  永井荷風作『墨東綺譚』より改作
君はもう冬支度をしている頃だろう・・・

原種山女:MA種(20cm)




061014
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